双子ちゃんたちが大集合! [子育て]
先日、うちの病院では双子の同窓会がありました。
それは、あるひとりの助産師さんの長年の夢でした。
ボクと同じ時期にうちの病院に就職した方です。
「いつか双子ちゃんだけの同窓会をしたい。」
うちの病院に就職したころからの彼女の熱い思いは消えることなく続いていたのです。
双子ちゃんは見ている分にはかわいいけれど、子育てとなると大変です。
授乳も大変、一人が風邪ひいたら、もう一人も風邪ひくし、それも、少しずつ時期をずらせて。
おんなじ様にかわいがって抱っこしないといけないし、順番をつけてもいけないし・・・。
そんな双子ちゃんの子育てには、同じ子育てを経験をした先輩がいて、苦労話を聞いてみるだけで、ホッとできたり、あるいは、こっそり手抜き?のアドバイスをもらったりできる場所が必要なのです。
あるお母さんは、同じ年頃の双子の子を持つお母さんよりは、数年年上の子育てをされたお母さんのアドバイスが欲しいとおっしゃってました。
そういった意味で、実際、双子の会は全国にたくさんあります。
もともと京都は全国でももっとも双子ちゃんが多い都道府県だそうですが、
うちの病院はNICUがあるため、そのなかでも特に双子ちゃんが多いのです。
うちの病院では、20人に一人が双子ちゃんのお母さんです。
子供の数にしたら、10人に一人です。
うちの病院で、双子ちゃんの同窓会がないことの方が不自然なのかもしれません。
全部で、40組くらいの家族が来られました。
その中には三つ子ちゃんも2組いました。上は7歳から、下は今年生まれたばかりの赤ちゃんです。
お父さんやお母さん、双子ちゃんの兄弟・姉妹も出席すると、総勢120人を軽く超えてしまいました。
あらかじめ、出席を取っていたので、混乱しないか、子供たちが怪我とかしないか、あれこれ想定して、準備をしました。
助産師さんたちは子供たちが遊ぶゲームなどを手作りで準備していました。
「100人近くの子供があちこちで暴れたら大変やなぁ。 どうなることやら・・・。」
と、ボクも「会場整理のおっちゃん」として参加しました。
来る顔、ひとりひとり(いや、ふたりふたり??)を見ていると、妊婦健診やお産の時のことを思い出して、なんとなく胸が熱くなりました。
最初のころは、ジーンとして言葉が出ないのです。
半泣きになりそうな気分を押し殺していると、ボクが名前を思い出せなくて困っていると思ったのでしょうか、
「先生、〇〇です。 お久しぶりです。」
と自己紹介してくれるのです。
「知ってますよ。 〇〇さん。 たしか、妊娠28週で救急車に乗って、△△医院から入院でしたよね? 御主人は今も競馬が趣味ですか?」
なんて話してしまうのです。
久しぶりなので顔と名前がちゃんとと一致するか心配でしたが、まったく大丈夫でした。
何人か分かりにくかったのですが、それは、お母さんが「キレイ」に変化していたからでした。
「妊娠中、そんなに美人だったかな?」
なぁんていったら、「前はどうだったんや?」と怒られるかもしれないので言いませんでしたが、お母さんたちはそれぞれ、子育てにやつれているどころか、どちらかというと、光り輝いて見えました。
そして、なによりも感動したのは、こどもたちです。
みんな元気だから遊びに来てくれたのだろうけれど、何の混乱もなく、整然と、おりこうさんに遊んでいます。
生まれたときから、『ふたり』の彼らは、こんなにたくさんの人数があつまってざわざわしていても、ちゃんと自分の遊びの順番を守り、なかよく誰とでも楽しめるのでした。
「なるほど。 ふたごちゃんのお母さんも子育ての達人なら、その子供たちの彼らは、集団生活の達人なんや。」
妙に感心しました。
予定の2時間はあっという間に過ぎ、楽しかった、楽しかった、と口々に皆さんは帰って行きました。
そして、一人一人の顔が小さくて認識できないほどの全員で撮った集合写真を見て、
会場整理のおっちゃんは、ただただ、ジーンと感動し続けていました。
「それにしても、よう頑張ったなぁ。」
産婦人科医をしていて、最高に幸せでした。
開催してくれた助産師さん、集まってくれた皆さん、本当にありがとうございました。
それは、あるひとりの助産師さんの長年の夢でした。
ボクと同じ時期にうちの病院に就職した方です。
「いつか双子ちゃんだけの同窓会をしたい。」
うちの病院に就職したころからの彼女の熱い思いは消えることなく続いていたのです。
双子ちゃんは見ている分にはかわいいけれど、子育てとなると大変です。
授乳も大変、一人が風邪ひいたら、もう一人も風邪ひくし、それも、少しずつ時期をずらせて。
おんなじ様にかわいがって抱っこしないといけないし、順番をつけてもいけないし・・・。
そんな双子ちゃんの子育てには、同じ子育てを経験をした先輩がいて、苦労話を聞いてみるだけで、ホッとできたり、あるいは、こっそり手抜き?のアドバイスをもらったりできる場所が必要なのです。
あるお母さんは、同じ年頃の双子の子を持つお母さんよりは、数年年上の子育てをされたお母さんのアドバイスが欲しいとおっしゃってました。
そういった意味で、実際、双子の会は全国にたくさんあります。
もともと京都は全国でももっとも双子ちゃんが多い都道府県だそうですが、
うちの病院はNICUがあるため、そのなかでも特に双子ちゃんが多いのです。
うちの病院では、20人に一人が双子ちゃんのお母さんです。
子供の数にしたら、10人に一人です。
うちの病院で、双子ちゃんの同窓会がないことの方が不自然なのかもしれません。
全部で、40組くらいの家族が来られました。
その中には三つ子ちゃんも2組いました。上は7歳から、下は今年生まれたばかりの赤ちゃんです。
お父さんやお母さん、双子ちゃんの兄弟・姉妹も出席すると、総勢120人を軽く超えてしまいました。
あらかじめ、出席を取っていたので、混乱しないか、子供たちが怪我とかしないか、あれこれ想定して、準備をしました。
助産師さんたちは子供たちが遊ぶゲームなどを手作りで準備していました。
「100人近くの子供があちこちで暴れたら大変やなぁ。 どうなることやら・・・。」
と、ボクも「会場整理のおっちゃん」として参加しました。
来る顔、ひとりひとり(いや、ふたりふたり??)を見ていると、妊婦健診やお産の時のことを思い出して、なんとなく胸が熱くなりました。
最初のころは、ジーンとして言葉が出ないのです。
半泣きになりそうな気分を押し殺していると、ボクが名前を思い出せなくて困っていると思ったのでしょうか、
「先生、〇〇です。 お久しぶりです。」
と自己紹介してくれるのです。
「知ってますよ。 〇〇さん。 たしか、妊娠28週で救急車に乗って、△△医院から入院でしたよね? 御主人は今も競馬が趣味ですか?」
なんて話してしまうのです。
久しぶりなので顔と名前がちゃんとと一致するか心配でしたが、まったく大丈夫でした。
何人か分かりにくかったのですが、それは、お母さんが「キレイ」に変化していたからでした。
「妊娠中、そんなに美人だったかな?」
なぁんていったら、「前はどうだったんや?」と怒られるかもしれないので言いませんでしたが、お母さんたちはそれぞれ、子育てにやつれているどころか、どちらかというと、光り輝いて見えました。
そして、なによりも感動したのは、こどもたちです。
みんな元気だから遊びに来てくれたのだろうけれど、何の混乱もなく、整然と、おりこうさんに遊んでいます。
生まれたときから、『ふたり』の彼らは、こんなにたくさんの人数があつまってざわざわしていても、ちゃんと自分の遊びの順番を守り、なかよく誰とでも楽しめるのでした。
「なるほど。 ふたごちゃんのお母さんも子育ての達人なら、その子供たちの彼らは、集団生活の達人なんや。」
妙に感心しました。
予定の2時間はあっという間に過ぎ、楽しかった、楽しかった、と口々に皆さんは帰って行きました。
そして、一人一人の顔が小さくて認識できないほどの全員で撮った集合写真を見て、
会場整理のおっちゃんは、ただただ、ジーンと感動し続けていました。
「それにしても、よう頑張ったなぁ。」
産婦人科医をしていて、最高に幸せでした。
開催してくれた助産師さん、集まってくれた皆さん、本当にありがとうございました。
こんにちは。はじめまして。
11月28日に、2人目を出産しました。
出産直前にこちらのブログと出会いまして、一気に読ませていただきました。
先生のブログを読んで、無事に2人目を産めたら、
健診を担当して下さった先生、取り上げてくださった助産師さん、
沢山の人に沢山お礼を言って退院しようと心に決めました。
1人目の時もそれなりにお礼を言って退院したつもりでいましたが、
本当の意味でお礼を言えていなかったなと思ったからです。
今回は8ヵ月ころから胎児の発育が思わしくなく、
なかなか2,500gを超えてくれず、管理入院の可能性もありました。
でも、健診の先生はいつも丁寧に見てくれて安心させてくれたし、
最終的には38週6日で2,605gの赤ちゃんを産むことができました。
入院から3時間、分娩台に乗って10分のスピードでしたが、
へその緒が二重にからまってすごい首絞め状態で胎児心拍も落ち…
と、立ち会った夫が真っ青になることもありましたが、
助産師さんがうまくとりあげてくれました。
本当に、「無事に生まれて当たり前」じゃないんだと痛感した第二子出産でした。
たくさんの方々に支えられて、次女は生まれたんだと思います。
昨今、「受入拒否」だとか「たらい回し」だとか、
産科小児科の救急体制が問題になっていますが、少なくとも、
多くの先生や助産師さんたちは日夜身を粉にして働いてくださっています。
入院中、それを改めて感じましたし、先生のブログを読んで、
救急搬送を断ったその後をとても気にされて
夜も眠れないお医者さんもいらっしゃるんだと気付かされました。
色んな事に気を付けていても、何が起こるか分からない妊娠生活です。
お医者さんも頑張ってくださっているのだから、
妊婦・患者もできる限り自分の体調健康管理には気を配るべきと思います。
好き放題やってきて、万一の時だけお医者さんに頼ろうなんて、
虫のいい話だと思います。
なんだか話があっちこっちまとまりなくてすみません。
出産前にこちらのブログに会えて良かったです。
退院したら先生にその事をお伝えしたいと思っていました。
これからもお仕事大変だと思いますが、
どうぞお体大事になさってください。私も丸2歳差の姉妹の育児、
頑張りすぎずにがんばります!!!
ありがとうございました。
by 通りすがりの産婦です (2008-12-08 11:00)
ふふふ、いつも双子ちゃんの記事を見るとうらやましい、って思っちゃいます。高齢3人目希望のちばおハムです・・・
助産師さんがんばりましたね。
双子を出産された方々も喜んだことでしょう。
一人の育児もたいへんなのに、それが二人になるって想像できないくらい大変なことなんでしょうね。なんか、皆さんが楽しそうに集ってるのがみえるようでしたよ。
by ちばおハム (2008-12-08 11:03)
産院で同窓会って、すごいですね~。
私もあったら、ぜひ参加したいと思います。
(って、双子のママじゃないですけど・・・)
1人だけでも大変なのに、同時に2人も・・・って想像するだけで、
ママさんはじめ、まわりの人たちには頭の下がる思いです。
でも、みなさん楽しそうに育児なさってて、ステキですよね。
同窓会も、楽しそうな様子が伝わってきます。
haru先生、良かったですね~(^^)
by りょお (2008-12-08 12:28)
通りすがりの産婦ですさん、コメントありがとうございます。
一人産んだくらいでは分からない、二人目産んで初めてわかること、ってあるんですね。
きっと、3人目産んだら、もっといろんなことに気づくのかもしれないですね。
ボクたちが日ごろ、いろんな思いで頑張っていることに対して、代表してお礼を言ってもらったみたいで、うれしいです。
ありがとうございます。
子育て、生んだ時の感動を大切にして、頑張ってください。
by haru (2008-12-09 10:21)
ちばおハムさん、コメントありがとうございます。
お母さんたちも、妊娠・分娩・育児と、いろんな苦労や心配を乗り越えて、うちの病院に遊びに来てくれたんだと思います。
お母さんたちが子供たち以上に輝いて見えました。
いつも思うのですが、双子ちゃんたちは、お母さんをちゃんと選んで生まれてくる気がします。
ちばおハムさんも、いつかきっと選んでもらえるでしょう?
by haru (2008-12-09 10:27)
りょおさん、コメントありがとうございます。
人生でもっとも面白い会に参加した気がします。
子供たちが、あちこちでふたりセットで遊んでるんですよ。
もっといっぱい写真撮ればよかった、って後悔してます。
当日、子供風邪ひいて参加できなかった人も何組かありました。
たしかに、双子ちゃんの場合、風邪で欠席の確率も一人より高いのでしょうね。
by haru (2008-12-09 10:33)
はじめまして。こんにちは。
“双子育児”“帝王切開”・・・検索しているうちに先生のブログにたどり着きました。
だいぶ前の記事へのコメントになってしまいましたが・・・
ただ今、双子育児真っ最中です!!
“双子同窓会”素敵だなぁ~って思いました☆
やっぱり経験者に聞くのが一番!
妊娠中から単胎児とは不安な事や育児の要領が異なりますからね・・・
妊娠初期に担当先生から「妊婦雑誌を買って読んでもいいけど、双子妊娠はあの本に書かれているようにはいかないからね~」って言われて買うのをやめた妊婦雑誌(苦笑)
病院の母親学級も基本は単胎児のお話。。。
せっかくだから「双子ママの学級」があればなぁ~と思ったこと多々あります!
早産になる確率も管理入院の確立も高いから、学級を受けようと思うと・・・入院してたりすでに緊急で出産してたり・・・
妊娠期間の早い時期に出産のことも聞いておける学級があると嬉しいなぁ~って思いました。
私自身、切迫で入院して緊急帝王切開で・・・どんな手順でどんな処置で知らないまま手術だったので(よけい怖かった)
双子育児は大変なこともあるけれど、かなり楽しいです☆
一人っ子育児じゃ物足りないかもって思うこともしばしば♪
先生のブログ、とっても素敵なのでたびたびお邪魔させて頂きます☆
by ゆゆ (2011-10-25 19:15)
ゆゆさん、コメントありがとうございます。
妊娠中はもちろんのこと、双子ちゃんの場合、子育ても大変でしょう。
同窓会といっても、同じ時期にお産をした双子ママさんとは、どちらかというと「比べっこ」になってしまうそうで、お互いいろいろ相談できないものだと聞いたことがあります。
むしろ、2年、3年といった、すこし先輩の双子ママさんの意見を聞くのがためになるそうですね。
もし、ゆゆさんに次があるとしたら、次の子育ては余裕があって、今よりもずっと楽しめるはずです。
by haru (2011-10-26 19:05)